金ちゃんの本音と建て前+plus

エス・デザイン代表のブログ

ル・コルビュジエを歩こう

オランダ視察を終え、残りの2日間は、フランス・パリに

滞在した。

移動時間を除き、丸1日、フリータイムということで、

メンバー9名は、3組に別れ、想い思いの場所を

目指して、一時解散した。

僕たち(3人)は、今回のツアー以前から、ぜひ訪ねたいと

計画していた通り、フランス建築界の巨匠、

ル・コルビュジエ(でもスイス生まれ)の遺産の1つである、

サヴォワ邸(Villa Savoye)へと、足を運んだ。

パリの中心街から、地下へもぐり、地下鉄RER・A5線の

電車に乗車、終点のポワシー(Poissy)駅まで、約30分。

駅から、今度はバスに乗り、10分くらいだったかな。

目的地に到着することが出来た。

サヴォワ邸は、1928年からおよそ2年をかけて、

コルビュジエにより設計された、週末住居である。

1931年に一応Villa_savoye_cote1の完成を迎えたこのヴィラは、

近代建築の5原則が、純粋なカタチで表現された

「白の時代」(ピュリズム)の到達点といわれている。

5原則とは、コルビュジエの唱える5つの要点のこと。

「ピロティー」

「屋上庭園」

「自由な平面」

「水平連続窓」

「自由な立面」

そういえば、大学時代に教えてもらったよなあ。

懐かしい想いで、現地で復習することができた。

そう、僕は建築学科生だったのだ。

Fh000028 Fh000024_1 Fh000020 実際に作品を観ること、

中に入ることができたこと、

とてもうれしかった。

とても美しかった。

どこから見ても端正な、この建物は、設計者の

おおらかさ、緻密さ、繊細さ、そしてなによりも

センスのよさというのを、ひしひしと感じさせた。

Fh000023 水平連続窓で切り取られた風景、Fh000016 Fh000018計算されていた。

螺旋階段のきれいな曲線、

屋上庭園にあるカーブした壁、

空間と動線的な機能という、

相反するデザイン目的が、見事に融和し、

それを僕は、息を呑んで観賞していた。

Fh000019 Fh000022 Fh000025

キッチン、浴室(サニタリー)、内部廊下、

どこにいても居心地がよく、落ち着ける。

いつかそんなデザインを、

僕にもできたらいいだろうな、と、凡人の小生にも、夢を与えてくれた。

最後に、お茶目だなと思ったのが、管理人の詰め所。

Fh000015 ミニ・サヴォワ邸?

ここまで凝っていたとは・・・。

画家から出発し、建築家として活動した後も、

画家として制作活動を続けていたコルビュジエ

モダニズム建築の提唱者は、作品に意志を映し、

そのこだわりを、伝えるようであった。

ただただ、感動した!