事務所の近くに桜並木がある。
今年は例年よりも早く、美しい景色を見せてくれた。
一昨年の春までは、大勢の花見客でにぎわった桜並木、
去年からの外出制限は今年も続き、人はまばらである。
仕事の合間に、休憩を兼ねて桜並木を散歩することは、
この場所に事務所を構えた特権なのである。
そんな桜並木も満開ピークを過ぎて、ハラハラと散り、
次の景色へ姿を変えようとしている。
ついこの間、咲いたばかりの花が、たちまち散る。
桜は、儚い花である。
ぼんやりしていると、うっかり見逃してしまう?
1週間くらいでその時は終わってしまうのだから。
夜桜も美しい。
昼と夜では違う表情を見せてくれるのである。
儚いから美しい桜の花。
しかし、来年もまた咲くし、再来年も咲く。
毎年、咲く。
強い強い花なのである。
春の楽しみがひとつ終わってしまうのは寂しいが、
次の一年もがんばろうと思う次第である。