今年の夏、気温が35度を越えない日がない、猛暑である。
ゲリラ豪雨と呼ばれる、局地的な大雨の被害も出ているが、
「地球温暖化による異常気象」との報道もある。
そう言われれば、そうなのかな、と思わされてしまいがちだが、
もしそうだとしても、天気予報のあてにならなさを、
有耶無耶にしようとしてる、みたいにも聞こえるのである。
さて、どんなに暑くても、仕事の手を抜く言い訳にはならない。
僕たちの仕事は、主にコンサル的な、提案・調整を重ねていく、
答えがなく、手法にも決まりのない、アナログな業務である。
先ごろ、学生時代の友達と飲んだときに聞かれたことがある。
「そこそこの会社に就職したのに、何で独立したのか?
企業の中で仕事をした方が、安定した生活ができただろうに。」
何で独立したのか、と聞かれると、少し戸惑ってしまう。
なぜなら、どうしても自分が率先してやりたいことがあったから、
という理由があるのだが、そのやりたいことを今はやっていない。
実際にやってみると、現実の厳しさや、ビジネスモデルとして
成立することが難しい、ということが分かったからである。
むむ、それじゃあ、独立した意義は?意味は?成果は?
もしかしたら、ないのかもしれない(笑)
だからといって、後悔しているか?と聞かれると、
そんなことは、考えたこともない、と答えたい。
え、答えたい、なんて、変に聞こえるかもしれないが、
いつも試行錯誤の連続で、自分に半信半疑だったりもして、
断言できない、というのが存外、本音に近いのである。
僕がかつて在籍していた会社(グループ)の社訓は、
「自ら機会をつくりだし、機会によって自らを変えよ」、
実力をつけた社員が、次々と独立していく、社風であった。
もっとも、必ずしも、実力をつけている者ばかりではなく、
どちらかと言えば、僕もその中のひとりであった。
その会社では、新人のロッド研修という名物研修があって、
上司や先輩、同僚社員から、こてんぱんにやられた。
研修のまとめに、今後の方針とか具体的な行動を決めた。
その中身を詳しく覚えていないのだが、こうだった。
「走りながら、考えろ!」
動かず机上の空論を展開したり、立ち止まって考え込むよりも、
正しいか、間違っているのか、メリットがあるのか、ないのか、
分からなくても、とにかく前に進みなさい。
走らなければ、見えない景色があるし、感じることができない
何かがあるし、もしそれを知ったときには、次にどうするのか、
躊躇なく考えなさい。
そんな感じだろうか?
実際に、誰かからそんな説明を受けたことはないのだが、
今になって、その意味を考えたりしている次第である。
あの頃と変わらない、「熱い想い」で。