「人は、タフでなければ生きていけない。
優しくなければ、生きていく資格がない。」
昔やってた、カドカワ映画のキャッチコピー。
今日の安倍総理の辞任を知り、僕のアタマをこのコトバが横切った。
最近、メディアで見る安倍総理の顔色は明らかに良くなかった。
近くに味方がいない、そんなような表情。
それは一国の宰相の風情ではなく、一人の人間のそれであった。
最近の政治界は、足の引っ張り合い、潰し合い、批判の繰り返し。
何が正義で、何が悪か、誰が正しくて、誰が間違っているのか、
日本は、全く前進しない船に乗っているかのようだ。
舵取りがいない・・・。
今日のTVは、総理辞任のニュースで溢れ返っていた。
「無責任」、「かわいそう」、「健常でない」、「残念」、etc・・・。
誰が代わりを務めるのか、ポスト安倍は誰だ?
マスコミほど無責任な商売はない。
言うは易し、である。
僕は、安倍さんを擁護するつもりはないが、
周りに助けてくれる仲間がいない・・・。
こんな悲惨な状況が続き、健常でいられようわけがないと思う。
(その点で、前総理の小泉は、ある意味図太い男だったか?)
リーダーは、組織の基盤が整ってこそ、その役割が生まれるもの。
バラバラの自民党から、次の総理が出てくるという決まりは、
いっそ、やめてしまった方がいいんじゃないか?
だからと言って、民主党がその代わりを務めることもできないだろう。
既に、死に体の安倍政権が続くはずもなかったのだ。
そして、総理は自ら、そのゲームから降りた。
個人的な意見を言わせてもらえば、彼にとって良いことだと考えている。
壊れてしまってからでは、遅いのである。
必ず、次のチャンスが訪れる、与えてもらえる、その時はやってくる。
直接知っているわけではないのだが、彼は優しい心を持っている、
そう思うからである。
北朝鮮の拉致問題に、誰よりも積極的に取り組んでいた。
良し悪しは別として、郵政問題の反逆組の復党を許した。
国際情勢の中で、日本を孤立させないように、気を遣っていた。
生きていく資格を十分に持っていると、少なくとも僕は思っている。
しばらく休んだ方がいい。
だが、これで終わる必要もない。
もう一度、チカラを蓄えて、タフになって復活すればいい。
国民は、もっと大局的な見方をしなければいけない。
安倍という男は、ケガを最小限に抑えた、と思うのである。
他に代わりがいない、それが総理大臣というポストだ。
次の総理に、大きなことを期待してはいけない。
安倍が辞めなければ、就けない職を、タナボタ式にゲットして、
嬉しいはずもなかろう。
安倍を抑えてなるのであれば、その方が良いと思うのだ。
こんな混沌とした政局の中、政治が悪いと嘆いている人たちも、
この機会に、それをやめた方がいい。
まずは、自分がしっかり生きていくんだ、という気持ちを持とう。
総理の辞任。
生き方を、新たに考えるチャンスだ。